耐震壁と防音
耐震壁とは、別名耐力壁といわれ、その名の通り筋違い(筋交い)や構造用合板などを用いて、地震や風などの水平荷重(横からの力)に抵抗する能力を持つレベルの強度を確保した壁のことと定義されています。
優れた耐震壁は、振動を効率的に防ぎ、断熱効果、防音効果があり、建築物の品質を向上させることに寄与します。耐震壁は、補強する場所もさることながら適切に配置されているかも重要です。縦横の方向のバランス、1階2階では同じ位置に耐震壁を設置するなど、いくつかのポイントがあります。設計士の技量を測るには有効な手段といえます。
必要な耐震壁の量は、構造計算により求めます。一般的に、面積・階数の大きい建物ほど、また、重い建物ほど、多くの耐震壁が必要になります。逆に、より太い柱と太い梁を用いることにより、必要な耐震壁は少なくできます。有効に耐震壁を設置するには高い技術と経験が必要となります。